研究課題
基盤研究(C)
膵がんは、その多くが肝転移など遠隔転移が進行した状態で見つかる予後不良の難治性がんである。そして、間質が非常に多く、薬剤耐性を獲得しやすい特徴から、がん間質相互作用やがん微小環境を標的とした治療法に期待が高まっている。そのため、がん間質相互作用や転移過程の検討を可能とするin vitro培養系は病態の理解や治療法開発に有用である。そこで本研究では、膵がん組織・肝組織の灌流共培養を行い、膵がん由来の液性因子や細胞外小胞の肝組織への影響、膵がん細胞の接着について評価することで、肝転移過程における膵がん組織と間質との相互作用、がん転移過程のより詳細な解明につながる培養系の構築を目指す。