研究課題
基盤研究(C)
肺高血圧症(PH)は、様々な原因で肺動脈圧が持続的に上昇する総じて予後不良の病態である。PHの確定診断は心臓カテーテル検査で計測した平均肺動脈圧に基づき行われるが、PHのスクリーニングにおいて心エコー検査が果たす役割は極めて大きい。最近、欧州ではPH患者を早期に発見することを目的にPHの診断基準が改訂された。これまでに、PH患者の肺動脈伸展性が低下していることが示されているが、現状では肺動脈伸展性の評価には侵襲的な圧測定を必要とする。本研究では、肺動脈伸展性を心エコー検査で非侵襲的に求める方法を確立し、PHの早期診断マーカーとしての有用性を明らかにすることを目的とする。