研究課題
若手研究
ロシア革命前後に国外へと離散したロシア系ディアスポラ(移民者)による東アジアおよび米国でのオペラ活動について研究する。彼らは、世界各国に帝政ロシアの芸術文化を伝えたが、「オペラ」の伝道者となったことはあまり知られていない。本研究では、オペラ文化が未熟であった東アジア地域(日本や上海)および米国に注目し、公演資料、上演に使用された楽譜、各国語の新聞雑誌などをもとに、そのオペラ活動の実態とインパクトを明らかにする。さまざまな芸術分野の総合体である「オペラ」に注目することで、ロシア系ディアスポラが世界の芸術文化に残した足跡を鮮明に浮かび上がらせ、新たなグローバル・オペラ史を構築することを目指す。