研究課題
若手研究
GHQによる対日占領政策は「アメリカ帝国」による成功例と評価される傾向にあり、フィリピン植民地政策が批判的に評価されている事実と対照を成している。フィリピン統治における内省が日本占領政策にも活かされたことが想定されるが、「アメリカ帝国主義」論は両政策の関連性について十分考察してきたとはいえない。ダグラス・マッカーサーは、1920年代よりフィリピンに派遣されており、その個人史にはフィリピン統治と対日占領とが同居している。本研究はダグラス・マッカーサーとその人的ネットワークを通して、「アメリカ帝国主義」の対日占領政策とフィリピン占領統治政策との連続性・断続性に着目して再検討するものである。