戦争認識の地域史ー長野県の日本人遺骨収集運動を事例としてー

• 研究課題/領域番号: 25K16400
• 研究種目: 若手研究
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 小区分03020:日本史関連
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 山本 潤子 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 招へい研究員 (20973340)
• 研究期間 (年度): 2025-04-01 – 2028-03-31
• 研究課題ステータス: 交付 (2025年度)
• 配分額: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円); 2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
• キーワード: 戦争体験 / 遺骨 / 民間交流 / 満洲移民 / 地域史

研究開始時の研究の概要

本研究は、満洲移民を多く送出した長野県下伊那地域で、引揚者となった元開拓団幹部らが主導した、日本人遺骨収集運動と戦後初の民間訪中団が実現する過程を歴史的に考察する。この運動は、地域社会で遺家族と向きあう元開拓団幹部らが牽引した。戦後地域社会における戦争責任論としても立論が可能な、歴史化が要請される史実である。
また、国交未回復下の日中間で、民間交流を回路に交渉された日本人遺骨問題は、強制連行の犠牲になった中国人遺骨問題と相関していた。本研究は、戦争犠牲の境界をめぐる「問い」に応答しながら、遺骨の処遇をめぐる人びとの実践を検討し、戦後地域社会における戦争認識の様相も明らかにする。