研究課題
若手研究
本研究では、1)米国が在外基地接受国において導入してきた覇権主義的対外刑事裁判権政策がいかなる外交思想に基づき策定・運用されてきたのか、そして、2)戦後アメリカの帝国的主権拡張に抗する沖縄と日本の人びとが依拠した安全保障観がいかなる政治思想を内包しつつ変遷を遂げてきたのかを、沖縄復帰前の日米安保体制史として明らかにする。方法論としては、サンフランシスコ体制下の日本、沖縄、米国をめぐる三者のトランスナショナル・ヒストリーを、日米安保体制の変遷に照らし合わせて提示するものである。その成果は、英語版・日本語版書籍として発表し、沖縄の主体性および歴史をふまえた日本史の再構築に寄与することをめざす。