研究課題
若手研究
本研究は、日中の仏教彫刻を科学調査することを研究計画の出発点とする。その上で、作品を相互に比較、検討し、その技法及び様式上の共通性や差異の背景となる装飾技法を明らかにする。具体的には、現存する日中仏教彫刻の截金・撥金技法に関する基礎的な科学調査を行う。調査結果には、科学分析や文献史料などに基づいた考察を加え、さらに実制作者の視点から検証を重ねることで、中国文化が本へもたらした影響と変化を遂げ日本文化を確立したことを明らかにする。科学調査分析データをもとに、可能な限り実像に近い材料と技法で彩色工程を再現した部分的なサンプルを試作する。日中の装飾技法の比較検証を行う。