研究課題
若手研究
本研究は、著しい破損状態にある仏像、“破損仏”を中心に、3Dデジタル技術を用いた仮想的な造形復元と、それをもとにした修復・保存方法の検証・実践を行うものである。まず破損仏の3Dデータを取得したうえ、3Dモデリング技術を用いて、制作当時の技法・構造・造形の解明を試みる。デジタル上での復元は非破壊・可逆的であるゆえに、多様な意見の反映と持続的な検証を可能にする。それをもとに、保存・修復・活用手法を勘案し、実際の保存処置に繋げる。基礎資料が少ない破損仏の新たな史料の蓄積をはかるとともに、保存修復分野における3Dモデリング技術を導入した新たな技術運用の開拓と研究手法の確立を目指す。