研究課題
若手研究
本研究は、従来の1/10の分析時間と、これまでにないサブミクロンスケールでの局所領域の分析を可能にする次世代型放射性炭素測定システムを構築し、古人骨から成人の生活史を復元する新しい手法を開発するものである。近年、特殊な組織構造をもつ一次骨に成長期の記録が残されていることが報告された。その分布と形成時期を正確に評価できれば、成人の生活史を復元する世界初のツールとなるが、膨大な試料を測定するために必要な高空間解像度で迅速な分析手法を骨に適用することは困難であった。気体試料を扱う放射性炭素年代の高空間解像度迅速分析手法を実用化することで、過去の人類集団のリアルな食生活・生活環境の復元を試みる。