研究課題
若手研究
本研究の目的は,不平等回避選好の測定手法を新たに開発することである.従来の研究では,不平等回避選好モデルは主に実験ゲームにおける利他行動の説明に用いられてきた.個人レベルで不平等回避選好の効用関数パラメータを推定する手法もいくつか提案されているが,それらは測定可能な範囲が限定されている上,外的妥当性の検証も十分ではなかった.そこで本研究では,測定可能な範囲の拡大を図りながらパラメータ推定が可能な実験手法を開発し,得られた測定結果を他の選好や個人属性に関する尺度,さらには反応時間やマウスカーソルの軌跡などの多面的なデータと比較することで,開発した実験手法の外的妥当性を検証する.