研究開始時の研究の概要 |
本研究は, 医療用医薬品の消費者向け広告 (DTCA) に対する複合的な規制が, 患者の受診行動, 医師の処方判断, 製薬企業の広告および販売戦略, さらには市場構造と医療費全体に及ぼす影響をミクロ経済学の理論を用いて分析するものである. コンテンツ規制や事前承認制度が導入された場合, それが広告の内容や頻度, 情報の精度にどのような変化を与え, 結果として消費者厚生や医薬品市場の効率性にどう影響するかを理論モデルで評価する. あわせて, 広告と医師向け営業 (ディテーリング) の相互作用や, 後発医薬品の市場参入に与える効果にも注目し, 厚生と効率の両立を目指す制度設計の在り方を考察する.
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