研究課題
若手研究
本研究は「AIに代表される技術進歩が金融的技術をどのように多様化させ、金融市場を通じて労資関係(資本家と労働者)にどのような影響をもたらすのかを理論的・実証的に解明すること」を目的とする。より具体的には、需要分析に長けたマクロモデルに、2種類の技術(AI技術と金融技術)を導入し、各技術の生産性と費用の変化がマクロ諸変数に与える影響と均衡解の安定性を解析的に分析する。AI技術は自動化機械を意味し、生産過程における労働代替効果をもたらす。他方、金融技術は労働者の貨幣需要を低下させ、金融市場の流動性を変化させる効果を有する。さらに実証研究では、金融データと家計データを用い、モデルの整合性を検討する。