ポルノグラフィの流通と性的主体化――ビデオ店・動画サイトの系譜と利用に着目して

• 研究課題/領域番号: 25K16817
• 研究種目: 若手研究
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 小区分08010:社会学関連
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 服部 恵典 東京大学, 高大接続研究開発センター, 助教 (00979750)
• 研究期間 (年度): 2025-04-01 – 2028-03-31
• 研究課題ステータス: 交付 (2025年度)
• 配分額: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円); 2027年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円); 2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
• キーワード: アダルトビデオ / 性的主体化 / プラットフォーム / 環境管理型権力 / ポルノグラフィ

研究開始時の研究の概要

ポルノグラフィは、性的主体化の権力（M.フーコー）が働く場としても重要である。こうした研究成果ゆえに、欲望が先立ってポルノを選ぶという見方はもはや自明視できないのだが、生産と消費の間で「選び方」を管理する流通過程は分析されてこなかった。
そこで本研究は、アダルトビデオを流通させるビデオ店や動画サイトなどの映像プラットフォームに着目し、物質的・技術的環境がいかに男女の利用者の選択を条件づけているかを問う。流通に着目する近年のメディア研究の動向と、実際的な視聴者把握を目指すポルノ研究の動向に対し、両者を接続する本研究は、「観る前」の権力作用の系譜を現在に向けて辿るものと位置づけられる。