本研究は、子どもの貧困対策としての学習支援の多様化する実態とその要因を把握した上で、学習支援への参加が、ウェルビーイングにもたらす影響を明らかにする。学習支援は、教育機能と、福祉的なケア機能が存在する。他方、その実態や参加者への影響の差異の把握は進んでおらず、学習支援を選択して参加する子ども側と、団体・支援者側の間でミスマッチも生じている。学習支援の実態を把握した上で、教育とケアの配分に関して異なる各学習支援への参加が、参加者のウェルビーイングにどのように影響し、差異をもたらしうるのかを、明らかにする必要が高まっている。本研究は、こうした点を明らかにし、学習支援の基礎的エビデンスを提示する。
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