研究課題
若手研究
近年「友人に慰めてもらう/慰めてあげる」といった他者との関わりによって感情のコントロールをおこなう対人感情調整が注目されている。対人感情調整は自身のメンタルヘルスの改善や他者へのサポートの充実などに有益である。一方,本研究が対象とする自閉スペクトラム症者は人間関係の形成・維持に困難を示す神経発達症である。対人感情調整が他者との関わりによって生じることを鑑みると,自閉スペクトラム症者は対人感情調整のポジティブな機能が働きにくい可能性がある。そこで本研究では,自閉スペクトラム症者の対人感情調整の特徴を明らかにし,メンタルヘルスケアの幅を拡張するための第一歩を生み出すことを目的とする。