研究課題
若手研究
近年,精神疾患の理解や予測のために,計算論的アプローチを用いる計算論的精神医学の研究が世界中で精力的に進められている。中でも,強化学習モデルは行動や意思決定の背景にある情報処理過程の定量化で広く利用されている。しかし,最近の研究で,強化学習モデルのパラメータの信頼性が不十分であるという深刻な問題が浮上している。本研究では,信頼性を低下させる要因として感情の影響に着目し,モデルパラメータと感情の関係を明らかにするとともに、感情要素を統合した強化学習モデルの提案を試みる。これにより,パラメータの信頼性向上を実現,同時に,感情と学習/意思決定の関係を考慮した精神疾患の新たな理解に繋げる。