研究課題
若手研究
医学・工学をはじめとするあらゆる分野に応用を持つ楕円型偏微分方程式のCauchy問題は,安定性が期待できない非適切(ill-posed)問題であり,解にあらかじめ制約を課し安定性を回復させる条件付き安定性理論が研究されてきた.しかし従来の理論で得られる対数型の安定性は非常に弱く,特に数値解析といった応用の観点からは十分とは言えない.そこで本研究ではより強力な安定性評価を得るべく新たな条件付き安定性理論を探求する.さらにこの理論を発展方程式の逆問題解析にまで応用し,従来の理論では得られなかった強力かつ応用可能な安定性理論を確立することを目的とする.