研究課題
若手研究
山地に存在する土砂量を把握することは、流域治水や土砂災害予測のために重要である。しかし、山地源流域を覆う土層の厚さ(土層の発達状況)は、地質や気候条件が同じであっても空間的に不均質なため、土砂量の予測が困難である。そこで本課題では、近年開発された土層発達モデルを用いて数千年以上にもなる土層発達過程の推定に加え、地形解析、現地調査、造岩鉱物中の石英に生成される宇宙線生成核種ベリリウム10の分析で得られる空間的な平均侵食速度を調べる。これらを組み合わせて、山地源流域の土層発達に不均質性が生じるメカニズムを明らかにし、源流域ごとの土層発達状況を考慮した土砂生産ポテンシャルを評価する。