研究課題
若手研究
近未来に普及が期待される水素エネルギー機器では、多くの構造部材が高圧水素ガス環境下で使用される。これらに使われる構造用鋼の一つは、比較的水素に強いとされるオーステナイト系ステンレス鋼である。しかし、最も安価なオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304は、変形時にマルテンサイト変態が起こり、この状態で水素が侵入すると水素脆化き裂が形成する。本研究では、変形にともない“動く水素”の挙動を明らかにするための解析技術を構築する。変形-マルテンサイト変態―水素相互作用を明らかにすることで、耐水素鉄鋼材料の設計指針を提案する。