研究課題
若手研究
灌木は乾燥地に広く分布し、侵入や局所的絶滅による周辺の生物多様性への波及効果が懸念される。乾燥地では、水分が植物群集の主要な規定要因となるため、乾燥度勾配に沿って、灌木による植物群集への促進・排除作用がどのように変化するかが研究されてきた。一方、灌木の生態的特性に依存した相互作用の差異は検証されておらず、既存研究間の結果のばらつきを説明できていない。本研究は、広範・連続的な乾燥度勾配を有するモンゴルを対象に、異なる生態的特性を有する多数の灌木について、植物群集への促進・排除作用を評価することで、乾燥度と生態的特性に依存して灌木による影響がどう変化するかを明らかにし、ストレス勾配仮説を拡張する。