研究課題
若手研究
乾燥地における黄砂の発生は重大な環境問題であり、対策が急務である。とくに植生存在下の黄砂発生は不明な点が多い。従来の植生評価指標は均一な分布を仮定しているため、乾燥地特有の不均質分布を考慮した管理指標の策定が求められている。遊牧はこうした空間的に不均質な資源を有効利用する文化であるが、近年過放牧等によりその均衡が崩れ、黄砂発生にも影響を与えることが指摘されている。本研究は、モンゴルの放牧草原を対象に、空間的に不均質な資源(植生)と利用(放牧)の分布の相互作用を検証し、ドローンによる植生構造把握、GPS首輪による家畜追跡、黄砂・気象観測を組み合わせて、持続可能な放牧管理指標の策定を目指す。