研究課題
若手研究
CCL9はアストロサイト、腸、肝臓に発現する機能未知のケモカインである。申請者らは、CCL9の生理的機能を解明するためCRISPR/Cas9システムを用いてCCL9欠損マウスを作製し、実験的に多発性硬化症と炎症性腸疾患を誘導したところ、CCL9欠損マウスの病態が悪化することを見出した。これはCCL9が炎症を抑制する内在性因子であり、多発性硬化症や炎症性腸疾患の治療標的になることを示唆する。一方、CCL9は肝臓での発現が極めて高いが、その機能は不明である。そこで、CCL9欠損により炎症性疾患が悪化する機構を解明すると同時に、CCL9欠損マウスに実験的肝炎を誘導し肝臓での機能を明らかにする。