研究課題
若手研究
これまで,昆虫と相利共生関係にある内部共生細菌が数多く報告されてきており,彼らが昆虫の生存や繁殖に重要な役割を果たすことが明らかになって久しい.これらの昆虫共生細菌は,一般的な細菌では見られない特異な特徴を示す:極端に縮小したゲノム(0.1~1.0 Mb),巨大な細胞サイズ(最大で直径数百μm),そして驚異的な高倍数性(極端なものでは1細胞あたり最大4000コピー)などである.本研究では,多様な昆虫共生細菌を対象に,ゲノム解析,細胞分裂機構の解明,倍数化パターンの解析を行う.さらに,共生細菌の操作実験を通じて,これらの細菌が示す倍数化の生物学的意義と,その制御要因を明らかにすることを目指す.