研究課題
若手研究
ナス科薬用植物の数属のみで生産されるトロパンアルカロイドは、鎮痛鎮痙剤や散瞳点眼剤として臨床上重要であるが、その原料供給は資源植物に依存している。近年、酵母をホストとした合成生物学によるスコポラミンの全合成が達成されたが、実用化には大幅な生産性の向上が必要となる。ベンサミアナタバコはバイオものづくりの「工場」として汎用されるモデル植物であり、トロパンアルカロイドと共通の生合成中間体をニコチンへと代謝する。ニコチン代謝が単一の転写因子によって包括的に制御される特徴を応用した代謝改変により、植物をホストとした有用トロパンアルカロイドの持続可能な生産利用を目指す。