研究課題
若手研究
近年、微生物由来の有機ヒ素天然物は新たな医薬品候補として注目されている。一方、高極性かつ紫外・可視光吸収が弱い化合物が多いため、従来の分析法ではその検出が困難であった。そこで申請者は、有機ヒ素の一種であるアルソン酸を対象に、吸光分析や質量分析での検出感度を高めるラベル化剤を開発した。本研究では、このラベル化剤を用いて微生物培養液を処理し、簡便な分析手法によりアルソン酸天然物生産菌をスクリーニングする。さらに、得られたヒット株から新規アルソン酸天然物を単離し、その構造決定・生物活性評価を行うとともに、対応する生合成遺伝子を特定する。将来的には、得られた天然物を基に新薬開発への応用が期待される。