研究課題
若手研究
腫瘍崩壊症候群 (TLS) は、抗がん剤治療によりがん細胞が崩壊し細胞内物質が血中に大量放出され生じる代謝異常である。急性腎障害や不整脈に急速に進行し突然死に至るため、治療前のリスク評価が最重要である。現在、胃がんや大腸がんなど固形腫瘍のTLS発症リスクは、国内外の診療ガイドラインによって「低リスク」に一括分類されている。しかし、腫瘍縮小(崩壊)効果に優れた近年の新規抗悪性腫瘍剤の導入によりTLS発症リスクも上昇が考えられるが研究は乏しい。本研究では10,000例超の大規模診療データ解析に従来の疫学手法に加えAIを導入し、固形腫瘍におけるTLS発症リスク因子の解明と発症予測モデル構築を目指す。