研究課題
若手研究
ウイルス性脳炎は、高い死亡率と長期にわたる後遺症を生じる疾患であるが、特定ウイルスに対する抗ウイルス薬は極めて限られる。Nicotinamide adenine dinucleotide (NAD) は細胞の ATP 合成の重要な補因子であり、細胞の恒常性維持と活性化など多様な役割を果たす。近年、老化・癌等の複数の分野で注目されている NAD 濃度の維持には、神経保護と免疫反応調整の作用があることが示唆されている。本研究では、ウイルス性脳炎マウスモデルを用い、 ウイルス性脳炎における神経保護と免疫反応調整へ NAD の寄与を明らかにし、NAD を標的としたウイルス性脳炎の治療法を開発する目的である。