研究課題
若手研究
近年の医療の進歩はがん患者の生存期間の延長を可能とした一方、末梢臓器のがん細胞による転移性脳腫瘍という新たな問題を生んでいる。申請者は末梢臓器のがん細胞が血液脳関門(blood-brain barrier: BBB)の障壁能を低下させて脳内へと侵入するプロセスに着目し、これまでに報告してきたBBBの障壁能を調節する因子の構造・物性情報と、所属機関が有する構造活性相関に関するビッグデータ解析技術を融合させ、BBBの障壁能を是正する薬剤を抽出し転移性脳腫瘍の予防効果を検証する。本研究は既存薬剤の中から脳転移の予防方法を探索するものであり、迅速にがん患者のQOLの向上および生存期間の延長を実現する。