本研究ではNF1患者由来のMPNST細胞を用いて、selumetinibとEZH2阻害薬併用投与を行いその治療効果を細胞実験および動物実験で検討する。MPNSTはNF1患者の代表的な死因であり、その前駆病変である叢状神経鞘腫に対してはselumetinibが保険収載されている。またEZH2阻害薬は他の癌腫において治験が行われている薬剤であり、いずれもヒトへの投与実績が集積されつつある。本研究ではこれらの薬剤を組み合わせることにより、NF1に合併したMPNSTに対する薬剤治療をさらに強化できる可能性がある。
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