研究課題
若手研究
パレコウイルスA(PeV-A)は、主に乳幼児に胃腸炎や呼吸器疾患を引き起こす小児ウイルス感染症である。PeV-Aはこれまでに19の遺伝子型が報告されており、特にパレコウイルスA3(PeV-A3)は乳幼児に極めて重篤な敗血症や髄膜脳炎を引き起こすことが報告されている。しかしながら、PeV-A3感染による重症化のメカニズムは明らかとなっておらず、治療薬やワクチンは開発されていない。本研究では、申請者らがこれまでに見出したPeV-A3による自然免疫応答阻害の分子機序解明を足掛かりに、PeV-A3の病原性発現機序を明らかにし、有効な治療法やワクチンの開発に繋げることを目標とする。