研究課題
若手研究
中皮腫は、既存のキナーゼ阻害剤が奏功しないことから治療選択肢が限られた極めて予後不良の腫瘍である。VISTAはPD-L1と同じB7ファミリー分子であり、中皮腫で高発現し、新規治療標的として有望視されているが、腫瘍細胞内における作用機序についてはほとんど解明されていない。中皮腫細胞に発現するVISTAのノックダウンは、意外なことに細胞の増殖阻害を示し、VISTAが直接中皮腫細胞の生存・増殖を促進している可能性を強く示唆した。本研究では、VISTAの治療標的としての有効性を明らかにするため、1)腫瘍細胞における機能を明確に示し、2)腫瘍細胞に特異的な作用メカニズムを明らかにする。