研究課題
若手研究
腎盂腎炎は、感染によって全身に炎症が広がり、血管の障害を引き起こすことがあります。血管の内側には「血管内皮グリコカリックス(eGCX)」という構造があり、血管のバリア機能を担っています。最近、このeGCXの障害が血管の透過性を高める原因と考えられています。そこで腎盂腎炎によりeGCXを傷つけられ、その結果として、細菌が尿から血液に侵入しやすくなると仮説を立てました。この研究では、腎盂腎炎の患者さんの血液中の「シンデカン-1(SDC1)」というeGCXの構成成分を指標として測定し、菌血症との関連を調べます。さらに、マウスを用いた実験で、腎盂腎炎がeGCXに与える影響を詳しく解析します。