研究課題
若手研究
肺移植におけるドナー肺不足は深刻な問題である。海外では、心停止後臓器提供(DCD)が増加しており、ドナー不足解消の糸口として期待されている。しかし、DCDドナー肺は心停止直後から生じる温虚血による障害を伴う。通常、摘出後のドナー肺は氷冷保存されるが、肺移植研究で有名なトロント総合病院より、炎症性障害を持つドナー肺を10℃で冷却保存した場合に、氷冷保存と比較して、肺内のミトコンドリアが保護され、既存する肺障害が軽減されるという報告がされた。本研究では、DCDラット肺移植モデルを用いて、DCDドナー肺を10℃冷却保存した場合に心停止後肺障害が、ミトコンドリア保護により軽減されるかを検証する。