研究課題
若手研究
近年、手術の低侵襲化により成人脊柱変形に対する脊椎変形矯正固定術患者が増加しているが、術後に股関節の変性が進行する症例が散見され、問題となっている。本研究の目的は、成人脊椎固定術後における股関節変性進行の病態を明らかにすることである。本研究では三次元骨モデル重ね合わせ技術を適応して、急激な股関節変性進行に先立って出現する大腿骨頚部骨膨隆病変を評価する。経時的な形態の変化の詳細を明らかにするとともに、寛骨臼形態や脊柱骨盤矢状面アライメントとの関連について検証する。本研究の成果は、強直性脊椎炎やびまん性特発性骨増殖症など脊椎不撓性を主症状とする疾患における股関節の変性進行の病態をも説明しうる。