研究課題
若手研究
頭頸部悪性腫瘍の中でも口腔扁平上皮癌(OSCC)の割合は高い。その病理学的特徴の一つである神経周囲浸潤(PNI)は癌の転移・再発に深く関与し、予後不良の指標とされる。PNI成立には腫瘍微小環境内の多様な細胞間相互作用やシグナル伝達が関与すると考えられるが、詳細な機序は不明である。予備解析ではPNI制御因子としてWntシグナル関連因子が示唆された。本研究では腫瘍微小環境におけるWntシグナルと神経向性OSCC細胞株で特異的なSFRP5遺伝子の役割に着目し、癌細胞の挙動や腫瘍関連マクロファージ(TAM)の解析を実施し、神経向性サブタイプの早期検知やPNIを標的とした新規治療法開発への発展を目指す。