研究課題
若手研究
葉酸は妊娠期において必須の栄養素の一つであり、生体内におけるメチル化機構に寄与する。申請者はこれまでに妊娠期における人工性葉酸の過剰摂取によってマウス仔における血中インスリン濃度の低下や、膵β細胞の小型化、糖負荷時における耐糖能障害を起こすことを報告してきた。本研究課題では、妊娠期の人工性葉酸の過剰摂取によって仔の膵β細胞が小型化する原因として、膵β細胞の発生や発達に関わる遺伝子のメチル化が変化することによって生じるのではないかと仮説を立てた。本研究課題の遂行は将来的なヒトにおける母子保健における葉酸の適切な摂取量の啓蒙につながるほか、子の将来的な疾患発症リスク低減に重要であると考えられる。