研究課題
若手研究
北極海陸棚域の海底泥中には、増殖能力を有する植物プランクトンが大量に存在する。これらの植物プランクトンは、北極海に特有の地形的特徴や物質循環過程によって水柱内へと再懸濁され、空間的に広く水平輸送されることで、北極海全域の基礎生産へ影響を及ぼしている可能性がある。しかしながら、泥中の植物プランクトンが海底から再び水柱へ放出される量や分布、そして、泥中の植物プランクトンによって形成される基礎生産像は不明である。本研究では、海底泥由来の植物プランクトンの北極海での空間的広がりを明らかにするとともに、それらが北極海特有の物質循環プロセスを通して形成する基礎生産像の特徴を明らかにする。