研究課題
若手研究
小笠原諸島周辺海域には、大型高次捕食者であるマッコウクジラが生息する。深海から表層まで海洋生態系の物質循環を大きく担う本種の海域利用に関する理解は、海洋生態系保全を進める上で重要である。しかし、小笠原海域において、本種がいつ、どの場所を利用し、何を食べているかは十分に明らかでない。本研究では、過去20年間蓄積された目視調査データを用い、本種の出現の季節性や分布と海洋環境との関係を調べ、時空間的な分布予測を行う。また、本種の糞に含まれる餌生物由来のDNAから食性を把握する。小笠原群島周辺海域における海洋生態系保全の促進に向けた科学的基盤の構築のため、マッコウクジラの生息地利用特性の解明を目指す。