研究課題
若手研究
スピン偏極中性子ビームは、物性、生命、工学、原子核、素粒子など幅広い分野で利用されている。偏極ヘリウム3を用いたスピンフィルターはmeV-eV領域の中性子に有効であり、高磁場や極低温を必要としないため、コンパクトな実験系が可能となる。また、中性子偏極ミラーと比べて大立体角を得やすいという利点があり、次世代のスピンアナライザとして注目されている。しかし外磁場の影響で偏極性能が低下するという課題があり、中性子ビームラインでの安定運用には工夫が必要である。本研究ではスピンアナライザとしての応用に焦点を当て、高偏極率を維持しつつ大立体角での測定を可能にする中性子スピンアナライザの実現を目指す。