本研究は、皮膚特性が触覚知覚に与える影響を定量的に明らかにし、触覚における個人差を予測・説明可能な数理モデルの構築を目的とする。OCTを用いて表皮層の厚さ・ヤング率・横弾性係数を計測し、粗さ感・硬軟感など4因子の官能評価および振動・圧刺激に対する感度評価と併せて、感覚量の経時的変動(ゆらぎ)を明らかにする。また、テープ剥離や水浸漬などの処置によって皮膚特性を変化させた際の感覚応答を比較し、影響を検証する。得られたデータに対して多変量解析やクラスタリング、機械学習を適用し、皮膚特性に基づく感覚応答の構造を明らかにするとともに、個人差の予測モデルを構築・検証する。
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