当研究室において、生体直交性の高い蛍光プローブHMRef-D-Fucとこれを活性化するレポーター酵素Td2F2の組み合わせが見出された。Td2F2に抗体等を結合させてがん細胞に送達し、ここにプローブを投与することで、がんの蛍光可視化に成功したが、がんに送達されなかった酵素がバックグラウンドを生むという課題があった。そこで本研究ではTd2F2を基盤として、がん抗原との結合時のみ活性を回復するような"酵素スイッチ"を開発する。さらに新たな構造の蛍光プローブやプロドラッグの開発も行い、抗原結合を鋭敏に検出可能な酵素と基質のペアを探索する。これにより、新たながんのイメージング法や治療法を開発する。
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