研究課題
特別研究員奨励費
交通事故や公害などの事件において、被害者が被った損害の賠償を加害者に請求する場合、しばしば、行為と損害との間の因果関係が問題となる。訴訟の場では、因果関係を立証するために統計分析がしばしば用いられてきた。しかし、個別の事案限りの活用を超えて、因果関係の有無や程度を統一的に論じるための一般的な枠組みは存在しない。そこで、本研究は、因果関係に対して数学的なモデルを一般的に与え、このモデルに基づいて、訴訟実務での因果関係の定量的な判断基準を編み出すことを目的とする。