研究課題
基盤研究(A)
視覚的に提示された顔画像は、目、鼻、口など顔のパーツに分解されているのか、あるいは、パーツの配置の情報が重要なのか?、脳の顔に応答する細胞がコードしている特徴の自然画像の断片による近似によってこの問題に取り組んだ。得られた特徴は、顔細胞の顔の向きに対する選択性をよく再現し、さらに複数の細胞の特徴を組み合わせることで、顔の向きに非依存的な個人の顔の弁別が可能になった。これらの特徴には顔の中の局所的な特徴に応じるものと局所的な特徴の間の空間的な配置を捉えているものがあったが、局所的な特徴は顔パーツそのものではなく、パーツ、髪の生え際、フェースラインなどによって作られるコントラストの境界であった。
脳において、視覚物体像は何層にもわたる多層ネットワークを経て処理されている。私たちの研究は、この多層なネットワークが低次の局所的なエッジを抽出する初期層と局所的な情報の特定の組み合わせを作る層の2層によって近似できることを示した。この結果は、脳における視覚物体処理の本質の理解に大きく貢献している。近年、AIの一分野として、視覚物体処理を行うネットワークの開発されている。しかし、それらのネットワークは多層構造を持つため、中で行われている演算はわからないという問題点がある。我々の研究で用いた手法はAIにも適用できるので、AIの解析に大きな貢献をすることが期待される。
すべて 2018 2017 2016 2015 2014
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 8件、 招待講演 8件)
PlosOne
巻: 13 号: 9 ページ: e0201192-e0201192
10.1371/journal.pone.0201192
J. Neurophysiol.
巻: 119 号: 4 ページ: 1562-1575
10.1152/jn.00921.2017
巻: 118 号: 4 ページ: 2448-2457
10.1152/jn.00348.2017
Biomedical Optics Express
巻: 7 号: 3 ページ: 841-854
10.1364/boe.7.000841
Journal of the Physical Society of Japan
巻: 83 号: 9 ページ: 093801-093801
10.7566/jpsj.83.093801
40020194411
PLoS ONE
巻: 9 (12) 号: 12 ページ: e115658-e115658
10.1371/journal.pone.0115658