研究課題/領域番号 |
26284040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
牧野 和夫 実践女子大学, 研究推進機構, 研究員 (70123081)
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研究分担者 |
高橋 悠介 慶應義塾大学, 斯道文庫(三田), 准教授 (40551502)
上杉 智英 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部美術室, 研究員 (50551884)
野沢 佳美 立正大学, 文学部, 教授 (80277748)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2014年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 大蔵経 / 宋版 / 刻工名 / 福州版 / 東禅寺版 / 開元寺版 / 入宋僧 / 板木 / 印面 / 東大寺戒壇院 / 慶政 / 閑居友 / 中世説話 / 了行 / 宋版大蔵経 / 九条道家 / 頼賢 / 遁世僧 / 鎌倉期説話 / 日宋貿易 / 中世日本文学 / 中国書誌学 / 日本中世思想 / 入れ木 / 刻工 / 刊・印・修 / 東大寺戒壇院系律 |
研究成果の概要 |
日本各地の宋版大蔵経を訪ね、版本の基本的な識別基準「刊(いつ板木を彫って出版されたか)・印(いつ板木で刷ったのか)・修(いつ板木の補修などを行ったのか)」に関する実物調査によって、宋代の中国国内での出版活動の実態、日本への舶載の具体的な経緯などの多くを解明した。特に愛知県本源寺蔵の大蔵経を中心に精細な印刷面の調査を行った。一旦完成した板木は、印刷を繰り返すうちに劣化するため、新たに板木を起こす。印刷面の比較により、中国国内で印刷された時期の差が明瞭となった。板木には彫り直し(補板)資金の寄進者名が刻まれるが、日本僧も多く寄進者名を残しており、鎌倉時代の政治史と係ることも解明できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、従来の律系の入宋僧の役割が極めて深く日宋両国の政治史に係わり、アジアの出版文化を直接担うものであったことに確実な資料的な裏付けを与えたことであろう。しかも具体的な印刷物(板木で刷ったもの)で確認できたことは、社会的意義について云えば、十三世紀中後期アジアの文物の動きを「文字資料」以外の「もの」に視野を広げて追うことができる可能性を示しえたと考える。
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