研究課題/領域番号 |
26284126
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 公益財団法人元興寺文化財研究所 |
研究代表者 |
狭川 真一 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30321946)
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研究協力者 |
山口 博之
松井 一明
北野 隆亮
齋藤 弘
竹田 憲治
濱野 浩美
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2015年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2014年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 墳墓 / 仏塔 / 納骨 / 霊場 / 墓の破壊 / 中世墓の終焉 / 石造物 |
研究成果の概要 |
3つのテーマを掲げて研究に着手した。①仏塔と墓の関係では木造宝篋印塔(1318年銘)を題材にし、関連資料も踏まえつつ、13~14cの墓上には石造をはじめ、各種の標識が建立されていたことを明らかにした。その造営の担い手は武士層と考えた。②納骨信仰遺跡では河内長野市金剛寺で発見された木製小五輪塔の調査結果と元興寺での納骨遺物の有り方の比較から、多彩な納骨形態の存在を指摘した。また高野山における納骨では退化した一石五輪塔(17~18c)の調査を通じて、子院にまで及んだ信仰の一端を明らかにできた。③中世墓の破壊では各地に残る一石五輪塔や小石仏の分析を通じて、中世墓の終焉期の様相を明らかにできた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
考古学の中でも立ち遅れていた中世墓研究について、過去の研究成果とあわせて一定の到達点に近づくことができた。特に今回の研究では未知の資料の発見とその調査成果を踏まえて研究を進展できたことは大きく、これまでにない所見を提示することができた。 また、各地に残る一石五輪塔や小石仏の分布傾向、年代把握などの基礎情報の収集とそれを踏まえた総括的な研究を実施できたことから、中世墓の終焉というテーマから発展して、近世墓の成立背景や移行期の様相を把握できるなど、大きな成果を得ることができた。このことは考古学的な成果にとどまらず、中世史、近世史の研究へも大きく寄与できるものになったと考えている。
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