研究課題/領域番号 |
26285073
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
黒田 明伸 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70186542)
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研究協力者 |
デペロ ジョルジュ
ボウボー パトリス
ゴメス ジョルジーナ
マルドロ クレイグ
グラブ ファーレイ
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2015年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2014年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 貨幣 / 世界史 / 国際共同研究 / 多元性 / 補完性 / 交換 / 地方 / 回路 / 匿名 / 地域 / 貨幣史 / 貨幣統合 / 国際ワークショップ / モンゴル帝国 / 匿名性 / 現地通貨 / キプチャク / 銀 / 帳簿決済 / 定期市 / 制度比較 / ユーラシア / 中国 / 国際研究者交流 / 韓国 / 日本 / 英国 / 取引 |
研究成果の概要 |
2014年度ハーバードでの会合にて東アジア史を事例に市場と制度の関連を論じ、2015年京都で開催された17回世界経済史学会での部会とワルブルクでの会合にて貨幣の多元性の国際比較をし、2016年パリでの会合にて交換の多様性から貨幣の多元性を比較史的かつ学際的に議論し、2017年ウィーンにて貨幣統合と地域通貨を歴史的に論じ、2018年パリにてこれまでの総括の国際ワークショップを開催し、成果をMITで開催された18回世界経済史学会で披歴。交換の多様性が貨幣の多元性をもたらすため、我々が常識としている一国一通貨制度の方がごく近代に形成された特異なシステムであるという認識が国際的に広まりつつある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単一貨幣を所与のものとして現在の社会科学は理論を構築しているが、19世紀まで人類の過半は複数の貨幣を使用して交換を成り立たせてきた。「悪貨が良貨を駆逐する」というような貨幣間の代替性を前提にした枠組みを超えた、交換の多様性に基づく貨幣の間の補完性の概念は理論を人類史理解に近づけるものである。貨幣が地方的に自生することの普遍性を歴史的に論ずる黒田の多元的貨幣理解は現地通貨運動の理論家ならびに実践家からも着目されている。また、貨幣の多元性理解は、貨幣を社会的な回路としてとらえることと結びついているが、情報技術者たちがネット上の貨幣を考える際にそれらを参考としており、一定の影響を与えつつある。
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