研究課題/領域番号 |
26286075
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
量子ビーム科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
佐藤 渉 金沢大学, 物質化学系, 教授 (90333319)
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研究分担者 |
大久保 嘉高 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (70201374)
上野 秀樹 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (50281118)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2014年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | 酸化亜鉛 / 摂動角相関 / メスバウアー分光 / ナノ構造体 / 希薄磁性 / 不純物 / インジウム / 局所構造 |
研究成果の概要 |
次世代の機能性材料として注目されている酸化亜鉛(ZnO)は、不純物の添加によって伝導性や磁性が大きく変化する。本研究では、不安定核をプローブとする核分光法(γ線摂動角相関法、メスバウアー分光法など)によって、不純物原子の存在状態の把握とその制御、そして発現する物性評価を行った。不純物の状態解析の結果、ドナーとして機能するInは、局所的にスピネル様の新規ナノ構造体を形成していることが明らかとなった。酸素分圧や温度を制御することで、構造体中のInを単一原子としてZnO中に固溶させる手法を見出した。また、数パーセントのCoとMnを共ドープすることで、低温で局所磁性が発現している可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
安価で資源も比較的豊富な酸化亜鉛は、その透明性や伝導性を利用した機能性材料として、多岐にわたる応用が期待されている。本研究では、希薄不純物イオンを導入することにより、酸化亜鉛の機能性(伝導性、希薄磁性)を高めることを目指している。その基礎研究として、不純物として導入された放射性核種から放出される放射線の角度分布やエネルギー変化を観測することによって、酸化亜鉛中での不純物の存在状態や、不純物によって影響を受けるバルクの物性変化を観測した。その結果、不純物の離合集散過程の制御法を確立することに成功し、また、希薄磁性不純物元素の導入によって、低温における局所磁性を観測することに成功した。
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