研究課題/領域番号 |
26288007
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | 千葉大学 (2015-2018) 京都大学 (2014) |
研究代表者 |
吉田 弘幸 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (00283664)
|
研究協力者 |
樫本 祐生
出田 智士
佐藤 晴輝
折尾 響
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2015年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2014年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
|
キーワード | 角度分解低エネルギー逆光電子分光 / 有機半導体 / エネルギーバンド構造 / 伝導帯 / 電子伝導 / ペンタセン / 非占有準位 / 低エネルギー逆光電子分光 / バンド分散 / 角度分解逆光電子分光 / 電子伝達 / 空準位 / 低エネルギー逆光電子分光法 / 電子親和力 |
研究成果の概要 |
有機半導体の電子伝導の解明を目指し、空準位のエネルギーバンド構造(バンド分散)を観測することが目標である。このために、2012年に代表者が開発した低エネルギー逆光電子分光法を発展させた角度分解低エネルギー逆光電子分光装置を開発した。具体的には、2 eVまでの低速でも指向性の高い低速電子線を発生させることのできる電子源を新たに開発し、試料調製室などを新たに設計・製作した。この装置を用いてグラファイト表面を標準試料として装置性能評価を行い、エネルギーと波数の分解能、信号強度を検討して、十分な性能をもつことを実証した。現在、この手法を有機半導体薄膜に適用し、初のバンド構造測定を進めている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体の電子物性や電気伝導性を研究する上で、エネルギーバンド構造は最も基本的な情報である。本研究は、電子伝導に直接かかわることから、これまで必要性とされながらも実現していなかった有機半導体の空準位のバンド構造を初めて観測するものであり、有機半導体中の電子伝導の本質的理解に向けての第一歩である。この成果は、有機半導体の大きな課題である、ホール輸送(p型)に比べて電子輸送(n型)の特性が極めて低いという課題の解決につながる。有機EL素子など発光素子ではキャリアバランスの問題、トランジスタではn型とp型でコンプリメンタリ回路の高性能化が実現できる。
|