研究課題/領域番号 |
26289352
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
坂本 瑞樹 筑波大学, 数理物質系, 教授 (30235189)
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研究分担者 |
渡辺 英雄 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (90212323)
時谷 政行 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (30455208)
芦川 直子 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (00353441)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2015年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2014年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | プラズマ・核融合 / 水素吸蔵 / 照射損傷 / タングステン / 表面改質 |
研究成果の概要 |
高エネルギーの銅イオンを様々な条件で照射したタングステンに対して重水素プラズマを照射し、重水素吸蔵特性を明らかにした。銅イオン照射により約830Kに新しく出現した脱離ピークの原因となる欠陥がナノボイドとベーカンシークラスターであることを示した。重水素吸蔵量の損傷レベル依存性から、高フラックスの銅イオン照射では0.4dpaで飽和するが、低フラックスでは飽和傾向は見られないことを明らかとした。また、損傷形成と焼鈍を同時に行うことによる欠陥生成の抑制効果を示した。タングステン基板にクロム層とタングステン層を蒸着した試料に対して重水素プラズマ照射を行い、蒸着層の重水素吸蔵特性を明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核融合炉実現のための重要な課題のひとつにプラズマ対向壁へのトリチウム吸蔵の問題がある。原型炉のプラズマ対向壁の材料として、タングステンは低水素吸蔵の特性を有するが中性子照射によりタングステン全体に水素捕捉サイトが形成されることになる。このことにより、トリチウム吸蔵量は大幅に増加してしまう。タングステンの水素吸蔵に関する中性子照射効果のデータベースは極めて少ない。そこで、高エネルギーイオン照射による実験により照射欠陥と重水素吸蔵特性の関係を明らかにすることは、中性子照射効果のデータベースを補完する観点から意義がある。また、積極的に表面改質を活用して水素吸蔵量を低減する手法の開発も必要である。
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