研究課題
基盤研究(B)
本研究は西アフリカ・ブルキナファソを調査対象地として、マラリアに代表される蚊媒介性感染症に着目して、どのような因子が媒介に重要なのかを解析することを目的とした。その結果、蚊の生物学的因子として殺虫剤抵抗性、非生物学的因子として農薬等の殺虫剤使用がマラリア対策上極めて重要な局面に来ていることを明らかにした。殺虫剤はマラリア対策に重要であるが、農業用途による使用も含めて包括的かつ継続的に監視をする必要性が高いことが確認された。
ブルキナファソ西部では綿花栽培に使用される農薬である有機リン剤の影響により、マラリアを媒介する蚊が、有機リン剤系殺虫剤に耐性を高い割合で持ちつつあることが明らかとなった。この殺虫剤耐性変異をホモ接合体として持つ個体も発見され注意が必要である。首都ワガドゥーグーではデング熱が問題となっており、その媒介蚊であるネッタイシマカはピレスロイド耐性を示すが有機リン剤に対しては感受性を維持している。これらの結果はブルキナファソにおける蚊媒介性感染症対策指針策定にあたり重要な基礎的知見となると考えられる。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 6件)
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